技能実習生の受け入れを検討する際に、重要な検討要素となる受け入れコスト。
今回は、技能実習生受け入れにかかるコストについて、一般的な費用をわかりやすく解説していきます。費用については、地域や受け入れる職種、加入する監理団体によっても差がありますので、参考金額としてご覧ください。
目次
1:技能実習生開始までにかかるコスト
まずは、技能実習の開始までにかかるコストについて詳しく解説します。
実習開始までにかかる総費用は下記の通りです。
実習開始までの費用合計:約50万円〜約90万円
後ほど説明しますが、監理団体によっても様々なプランがあり、料金は一律ではないので、あくまでも目安として参考にしてください。一見、費用は高額に見えますが、技能実習生は原則として転籍が不可です。そのため最低でも3年間は自社で働くことになります。
転職や退職のリスクが高い日本人を採用するための費用と比較検討すると一概に高いとは言えない金額です。自社の離職率や、採用人数に応じて判断しましょう。
1-1:監理団体への入会
まず1つ目が、「監理団体への入会にかかるコスト」です。
技能実習生を受け入れる方法には、企業単独型と団体監理型の2種類があります。企業単独型は、海外に事業所を持ち、受け入れに必要な準備を全て自社で負担するため、普及率は非常に低く、約9割以上が団体監理型を導入していると言われています。
団体監理型で外国人を採用する場合は、まず監理団体に入会するコストがかかります。
監理団体・・・技能実習生を受入れ、その活動及び受け入れ企業へのサポート等を行う非営利団体
入会金 | 1~10万円 |
年会費 | 2~10万円 |
監理団体も規模や対応エリアが様々なので、サポート内容も含めて慎重に検討する必要があります。
1-2:現地への事前訪問
2つ目が、「現地への事前訪問にかかるコスト」です。
こちらは、採用する人の住む場所によって、渡航費が大きく変わります。下記の金額は、面接担当社員2人で現地に向かい、2日間滞在した場合の平均的な費用です。
事前訪問費用 | 15~25万円(往復の航空券、宿泊費、食事代) |
今は、WEB面接に対応している監理団体も多くありますので、費用を抑えたい企業は、入会前に確認しておくと良いでしょう。
1-3:入国準備
3つ目は「技能実習生の入国準備にかかるコスト」です。
こちらも技能実習生の住む場所や、送り出し機関によって金額が変動しますので参考としてご覧ください。
在留資格申請 | 約2~4万円 |
総合保険料(37ヶ月分) | 約2~6万円 |
健康診断料 | 約1万円 |
入国前講習費 | 約1万5千円~4万円 |
入国渡航費 | 約10万円 |
1-4:入国後
最後は「入国後にかかるコスト」です。
技能実習生が入国してからも、配属までに入国後研修が必要です。また、入国後研修中は、研修にかかる費用だけでなく、手当の支給もあります。
入国後研修 | 約10万円 |
講習手当 | 約6万円 |
健康診断費用 | 約1万円 |
2:技能実習生の受け入れ後に継続的にかかるコスト
続いて、技能実習生の受け入れ後に継続的にかかるコストについて解説していきます。
2-1:管理費用
まず、「管理費用」です。
技能実習期間中は、監理団体が技能実習生に対して管理を行います。定期的な管理と指導、監査のため、毎月監理団体への支払いが必要となります。
監理費用 | 約3~5万円 / 月 |
2-2:帰国渡航費積立金
次に、「帰国渡航費積立金」です。
こちらは、技能実習生の国籍と在籍期間に応じて、年額を決め、積立をしていく場合がほとんどです。もちろん、国によって渡航費は異なりますが、平均すると下記の金額がかかります。
帰国渡航費積立金 | 約2万円(年額) |
2-3:技能検定料
3つ目は、「技能検定料」です。
技能検定とは、技能実習の制度において、技能実習生が習得した技能などの認定のために実施されている検定です。技能実習制度では、技能検定の合格を目標としており、受験が必須になっています。
技能検定料 | 約2万円 |
また、技能検定は、在留資格のあるうちに合格する必要があり、不合格時の再受験は1度までです。
2-4:在留資格更新料
最後は、「在留資格更新料」です。
在留資格は、取得したら終わりではなく、期限が来る前に更新手続きをする必要があります。在留期間の更新をしなかった場合、不法滞在となり、外国人本人、そして企業側にもペナルティが課せられます。
在留資格更新 | 約2~4万円 |
在留カードに記載されている在留期限の3ヶ月から末日までが申請期間になります。申請には時間を要する場合もありますので、なるべく早く手続きを行うようにしてください。
まとめ
技能実習生の受け入れには、1人あたり約50万円~90万円がかかります。
費用を抑えることも大切ですが、監理団体のサポート内容も費用に比例していることが多くあります。そのため、費用だけで選んでしまうと、技能実習生の住宅環境や生活の配慮が欠けてしまい、トラブルに繋がり兼ねません。監理団体の選定は、比較検討をしながら慎重に選ぶようにしてください。
ONE TEAMプロジェクトでも、技能実習生の受け入れ支援をしています。
入国後の研修センターもあり、日本での生活や仕事に対する意識を向上した上で、企業に送り出しをし、勤務中のサポートも徹底的に行います。そのため、離職率0を叶えることができています。
技能実習の利用をご検討中の企業様は、ぜひ一度、下記よりお問い合わせくださいませ。