「外国人を雇用することは決まったけど、面接で何を聞いたらいいの?」「外国人の採用面接ってどういうものなのだろう」そう思っている企業様、採用担当者様も多いのではないでしょうか?
本記事では、外国人の面接で最低限聞いておくべき質問から、NG質問・タブーまで、詳しく解説していきます。
外国人の採用とはいえ、これから一緒に働く仲間になることは、通常の採用活動と変わりありません。その中で、外国人だからこそ、聞くべき内容もありますので、ぜひ参考にしてください。
目次
外国人の面接で聞いておくべき質問4選
外国人が日本で働く理由は様々ですが、それらを面接時にしっかりとヒアリングすることで、採用の判断基準になるだけでなく、今後働いていく上での注意点やスキルの活かし方、指導の仕方まで、考えることができます。
深掘りすればいくらでも質問することは可能ですが、最低限これだけは聞いておきたい!という質問を4つご紹介します。また、それぞれの質問でどのようなポイントに注意して聞くべきなのかも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
質問①:日本で働きたい理由
まず1つ目は、「日本で働きたい理由」です。
私たちにとっては母国である日本ですが、外国人からすると数ある国のうちの1つにしか過ぎません。そんな中、なぜ日本で働くことを望むのか、しっかりと聞いておきましょう。日本で働く理由が明確な方は、何かマイナスのことが起こっても耐え抜いてくれる可能性が高いですが、なんとなく日本に来た、外国ならどこでも良い、というような考えの方は、自分に合わないと感じたら母国に帰ってしまう可能性もあります。
また、この質問をすることで、応募者が、どのくらいの期間日本にいることを想定しているのか知ることができます。
母国の家族のためにできるだけ長く働き続けたいのか、それとも短い期間だけ滞在し、すぐに帰国したいと思っているのかどうか。1人採用するのにも、コストはかかります。同じコストをかけるのであれば、長く滞在してくれる人を採用したいというのは当然の考えです。
自社が採用したいと思う人物像を明確化した上で、それに合う人材なのかを見極めていきましょう。
質問②:志望動機
2つ目の質問は、「志望動機」です。
外国人採用には、技能実習生や特定技能生の採用もありますが、なぜこの業種・職種にしたのか、また同業他社がある中でなぜ当社なのか。丁寧にヒアリングをしておきましょう。
いくら出稼ぎのためとはいえ、仕事に対する意識が低いと、続かない可能性もあります。
どのくらい仕事に対しての熱量があるのか、また、この会社でなければならない理由はあるのか、チェックしておくと良いでしょう。もちろん、求人内容がマッチしたから、少しでも早く働きたかったから。という回答の場合もありますが、いざ応募するのであれば、事前に企業のことは調べてくるはずです。
その返答により、ある程度の意欲や向上心を見極めることはできるでしょう。
質問③:日本の法律やマナー、就業規則を守って生活できるか
3つ目は、「日本の法律やマナー、就業規則を守って生活できるか」です。
外国人を採用する上での懸念点として、生活上の問題が多い、マナーや就業規則を守れないのでは?と不安に思う採用担当者も多いはずです。面接時に、あらかじめ、ヒアリングをしておくと、応募者の意識も高まるでしょう。
また、できないかもしれないことでも、できる!と答える外国人も多くいます。言葉だけに惑わされず、法律やマナー、就業規則を守ることの重要性を、面接時から丁寧に伝えておくと、配属後スムーズに就業がスタートします。
問題になってから「知らなかった。」では済まされないことも多くありますので、資料を準備する・研修を実施するなどして、就業中から日常生活まで、丁寧すぎるほど丁寧に。守って欲しいことは伝えておきましょう。
住居や生活のサポートについては、下記の記事も参考にしてください。
質問④:ここで働く上での目標
4つ目は、「ここで働く上での目標」です。
これは、採用の判断基準になるだけでなく、採用後のマネジメントにも繋がる質問です。一方的に指導するだけではモチベーションが下がってしまう可能性がありますが、本人の目標を聞いた上で、それを反映した教育プランを作成すれば、モチベーションや向上心も一気に上がるでしょう。
もちろん、勤務が開始してから聞くことも可能ですが、面接時にヒアリングしておくことで、会社の方針や採用したい人物像とマッチするかを確かめることができるので、聞いておくことをお勧めします。
これだけは避けて!外国人へのNG質問・タブー
最後に、外国人の面接時に避けるべきNG質問・タブーをまとめてご紹介します。
日本人でも避けるべき内容も含まれていますが、特に外国人の面接時にはより気をつけておくべき項目なのでチェックしておいてください。
国籍・本籍地・人種などに関する質問
まず1つ目は、「国籍・本籍地・人種に関する質問」です。
これらは、ただ情報として聞くことは問題ないですが、深掘りして聞いたり、注意をしたりすることは絶対に避けてください。なぜならこれらの情報は本人には責任がない事項です。
ここを深掘りされても、どうしようもないですよね。また、採用側はただ聞きたいだけだとしても、応募者側は差別をされているように感じてしまう可能性もあります。採用の判断に影響するのでは?と不安にさせてしまうこともありますので注意してください!
宗教に関する質問
2つ目は、「宗教に関する質問」です。
これに関しては、本人の自由であるべき項目のため、聞かないようにしましょう。日本でも多くの宗教が存在し、どこを信仰するかは個人の自由です。もし、宗教の関係で、仕事中に時間を作りたい場合や、何か影響がある場合は、本人から話してくるはずですので、こちらからは聞かないのが無難でしょう。
人種や性別、年齢、容姿などに関する差別的な発言や質問
3つ目は、「人種や性別、年齢、容姿などに関する差別的な発言や質問」です。
最も注意すべきポイントかもしれませんね。外国人は、人種や容姿が日本人とは違って当たり前です。性別や年齢は、日本でも同じですが、加えて人種に関しても、差別的な発言は避けるようにしてください。
◯◯人だからこうですよね?と決めつけるような発言をすると、当てはまる場合も当てはまらない場合も、良い気持ちはしません。このような人が多い。という情報として持っておくことは重要ですが、決めつけたり押し付けたりすることは絶対にしないようにしましょう。
応募者を批判する発言
4つ目は、「応募者を批判する発言」です。
これは、面接時に質問を繰り返したり、深掘りしていく中で、応募者が自社に合わない際に、やってしまいがちな発言です。自社の方針や面接官の考えと合わないからと言って、応募者の人柄や性格、考えなどを否定することはやめてください。
外国で働くということは、不安も必ず付き纏うはずです、面接もきっと緊張しています。
そんな中、批判されたり侮辱されたりするようなことがあると、日本で働くこと自体が嫌になってしまったり、日本のイメージまでもが悪くなってしまいます。合わないなと感じた場合も、最後まで丁寧にお話をし、後日結果をお伝えしてください。
威圧的な態度や発言
最後は、「威圧的な態度や発言」です。
日本でも圧迫面接という言葉がありますが、良い人材を採用したいから、メンタルの強い人を採用したいからと言って、威圧的な態度や発言をすることは避けてください。たとえそれが面接時のみであったとしても、応募者が怯えてしまい、その後働く際に、本音を言えなくなったり、我慢をして働いて辛くなってしまったりする原因にもなりかねません。
面接官が威圧的な態度ではないと思っていても、応募者にとっては威圧的に感じることもあります。
表情や目線、言葉まで、細心の注意を払いつつ、本音を聞き出せるような空気感を作っていきましょう。
まとめ
本記事では、外国人の面接時に聞いておくべき質問と、NG質問・タブーについて解説しました。
外国人採用を検討する理由は様々ありますが、人材不足で採用を検討する企業も多いと思います。とはいえ、あくまでも「採用活動」であることに変わりはなく、外国人・即戦力という認識を一旦外し、「会社で長期的に活躍・貢献してくれるか」を判断して採用することが大切です。
しっかりと見極め、自社にとってプラスになる採用ができるように心がけていきましょう。
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