「技能実習生を受け入れたいと思っているが、この職種は受け入れることが可能なのか?」というお悩みはないでしょうか?
近年では、外国人材の受け入れが進んでおり日本で働く外国人が増えてきました。また、その中でも企業が受け入れることができる職種は細かく分類されており、近年では85職種156作業に及びます。
本記事では、技能実習の3つの種類、実習生が滞在期間を延長できる職種にはどのようなものがあるのかを紹介していきます。
ぜひ参考にしてください!
目次
1:技能実習制度とは
本題に入る前に、「技能実習制度」の概要について解説します。
技能実習制度とは、在留資格の一つで発展途上国の人材に日本の技術を伝授し、それを母国に持ち帰り発展に役立ててもらうというものです。しかし、近年では労働力確保の手段としか捉えていない経営者も目立つようになり、技能実習生の失踪問題が問題になることも多くなりつつあります。それを防いでいくためにも正しい目的を認識してもらうことが必要になっていきます。
2:技能実習生の種類
ここでは、技能実習生の種類について確認しておきましょう。技能実習生の種類は主に以下の3種類に分類することができます。
2-1:第1技能実習生
第1技能実習生は、入国してから1年未満の技能を習得する実習生をさします。基礎級の学科試験と実技試験に合格することが目標として設定されています。
2-2:第2技能実習生
第2技能実習生は、第1技能実習生で得た技術ををさらに磨く実習を行い、入国してから3年まで延長が可能な資格になります。随時3級の実技試験に合格することが目標として設定されています。
2-3:第3技能実習生
第3技能実習生は、第2技能実習が終了してさらに高度な技術を磨く実習を行い、入国してから5年まで延長が可能な資格になります。随時2級の実技試験に合格することが目標として設定されています。
3:「移行対象職種」を把握しよう!
移行対象職種とは、技能実習生が第1号実習から第2号、第3号技能実習へ移行することができる職種です。先述した通り、技能実習の在留資格は3つに区分されており、定められている滞在期間も変化してきます。そのため、1号から2号へ移行し2年目以降も滞在を延長したい場合は、所定の技能検定に合格するなどの条件が課されます。また、大前提として従事している職種が移行対象職種である必要があります。ここでは、移行対象職種について紹介していきます!
3-1:対象職種を把握しよう
移行対象職種は年によって追加される場合もありますが現状、第2移行職種は85職種165作業、第3移行職種は77職種135作業が対象となっています。大きく分けると次のようになります。
- 農業関係(2職種6作業)
- 漁業関係(2職種10作業)
- 建設関係(22職種33作業)
- 食品製造関係(11職種18作業)
- 機械金属関係(15職種29作業)
- その他(19職種35作業)
- 社内検定型(1職種3作業)
3-2:移行には技能検定の合格が必要
技能実習生が1年目の実習を終了した場合、2号そして3号へと移行したい場合には技能検定や技能実習評価試験を通過する必要があります。都道府県方式定期試験と呼ばれるもので、都道府県の職業能力開発協会が実施するものであるめ親切に対応してくれます。
技能実習1号から2号への移行条件や手続きについては、下記の記事で詳しく解説しています。
→ 技能実習1号2号の違いは?移行の条件や手続きまでまるっと解説
4:技能実習計画について
技能実習制度を利用し、外国人材を受け入れる上で実習者となる企業は事前に「技能実習計画」というものを作成し、主務大臣の認定を受けなければなりません。ここでは、「技能実習計画」とはそもそも何かを紹介していきます。
4-1:技能実習計画とは?
技能実習計画とは、技能実習計画を適正に行うために受け入れ企業が作成する技能実習の計画のことを言います。監理団体の指導に基づき技能実習計画を作成する必要があり、認定は外国人技能実習機構が担当します。技能実習生3区分に応じた技能実習計画を作成し認定を受ける必要があり、その中でも3号の実習計画に関しては、受け入れ企業と監理団体が「優良認定」を受けている必要があります。
4-2:技能実習計画の記載事項
技能実習計画を作成するにあたり、以下の事項を記載していかなければなりません。
- 申請者の名前と住所(法人の場合は代表者氏名)
- 技能実習を行う事業所の名称と所在地
- 技能実習生の名前と国籍
- 技能実習生の区分
- 技能実習生の目標
- 技能実習を行う際の責任者の名前
- 団体管理型技能実習の場合は監理団体と代表者の名前と所在
- 技能実習生の待遇
- その他の省令により定められた事項
まとめ
近年、外国人材の活用は主流になってきましたが活用していくためにもさまざまな手続きが必要であることが実感できたのではないでしょうか。活用するのにも、活用し続けていくのにも複雑な手続きが必要で労力がかかります。それらが粗悪になってしまえば、このような素晴らしい制度も台無しになってしまいます。これから外国人材の活用を考えている方は、入念な準備をして上で採用に踏み切っていきましょう。
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